こんにちは、ゆうです!
もうすぐ14歳のゴールデンレトリバーもこと暮らしています。
昨年の10月の秋冷えの日に前庭疾患にかかりました。
今ではすっかり良くなりましたが、その時は不安でいっぱいでした。
![もこ](https://mocodayori.com/wp-content/uploads/2023/03/line_176823936674107-1.jpg)
あの時はまっすぐ歩けなくて気持ち悪かったモコ~
前庭疾患にかかった際の体験談を中心にまとめようと思います。
💡本記事の内容
- 前庭疾患とは?
- 前庭疾患の治療
- もこの体験談
前庭疾患とは?
まず、前庭疾患自体は直接命にかかわる病気ではありません。
ですが、愛犬にとってはとても苦しい病気です。
もこが前庭疾患にかかった時に、私がまず第一に知りたかった情報なので初めに記載しておきます。
前庭疾患の概要
耳の奥と脳には『前庭』と呼ばれる平衡感覚をつかさどり、バランスを取るための部分があります。
前庭疾患とは、『前庭』またはが何らかの原因で正常に働かなくなり起こる神経症状のことです。
元気がない、食欲不振、呼吸が荒い、震え、よだれがひどい、嘔吐するなどの症状が現れます。
高齢の犬に多い病気で、突然発症することが多く、目立った前兆もほとんどありません。
前庭疾患の症状
- 眼球が横一定方向に連続して揺れる(眼振)
- 正面から見たときに首を傾げたようになり自分では戻せない(捻転斜頸)
- 歩くときに前に進めず、その場で同じ方向にグルグルと回る(旋回)
- 真っすぐ歩けない、立ち上がれない(運動失調)
- 嘔吐する
- 食欲がなくなる
平衡感覚の異常なので、重度のめまいが続いている状態を想像するとわかりやすいかもしれません。
原因
大きく分けて二つに分類されますが、原因不明の特発性もあります。
- 末梢性
- 中枢性
- 特発性
多くは末梢性の原因ですが、中枢性の原因は稀です。
しかし、中枢性の原因の場合、症状が重く経過が不良な場合が多くなります。
末梢性前庭疾患の原因
末梢性の場合、耳の奥にある体の傾きを感じ取る器官やそれを脳に伝える神経が障害されます。
内耳炎、中耳炎、神経炎などや、腫瘤による神経圧迫や甲状腺機能低下症などで引き起こされます。
中枢性前庭疾患の原因
中枢性の場合は、小脳や延髄といった体の傾きの情報を処理する中枢に障害が起きます。
脳梗塞、脳出血、脳脊髄炎、頭部の外傷、脳腫瘍などの脳に直接起こる病気やケガが原因となります。
特発性前庭疾患の原因
原因不明のことを特発性と言います。
各種検査を行って原因となる病気がわからない場合こう呼ばれますが、シニア犬で多いのはこれです。
一説には耳の奥にある平衡感覚を識別する三半規管内のリンパ液の流れが悪いためと言われますが詳細は不明です。
前庭疾患の治療
前庭疾患の治療は特発性か否かで変わります。
しかし、いずれにしても上記症状が後遺症として残ることがあります。
特発性以外の場合
特発性以外の場合は原因となる病気の治療が最優先となります。
薬による治療がメインとなりますが、腫瘍の場合外科手術が必要となります。
特発性の場合
有効性がはっきりとした治療は確立されていません。
症状に対する対処療法(嘔吐に対する吐き気止めや歩行介助)を行い、自然回復を待つことになります。
回復までの期間は数週間~数か月に及びます。
もこの前庭疾患体験談
発症日の様子
2022年10月中頃の13歳のことです。一週間前に首の腫瘍の摘出手術をしたタイミングでした。
前日までと比べるとグッと気温が下がった、秋冷えの朝でした。
途中躓いて転んでしまうことがありましたが、普段通り朝の散歩を終え自宅前に戻ってきたときです。
ぐるぐるその場を回って玄関を上がろうとしないのでおかしいなと思っていました。
急に嘔吐して、その場にへたり込んで立てなくなりました。
その後介助して家の中に連れて行くもまっすぐ歩けず、壁や家具にぶつかって転んでしまいます。
もこの目を見ると、眼球が水平方向に不随意に動いていました。
ご飯は食べるものの、少しするとすぐに吐きもどしてしまう状況でした。
病院での診察
慌てて病院に連れて行くと、車の中でも嘔吐、待合室でも嘔吐と止まらない状態でした。
問診、触診に加え、レントゲンや血液検査、エコー検査をしました。
結果は特定できず、特発性前庭疾患の診断となりました。
治療は嘔吐への対処として、その場で吐き気止めの注射を打ちました。
処方は炎症止めとしてステロイド剤のプレドニゾロンと整腸剤の処方でした。
プレドニゾロンは内耳の炎症を抑え、三半規管内のリンパ液の流れを正常化することを期待しての処方とのことでした。
整腸剤は吐きもどしを抑えるためのものだそうです。
その後のもこと家での対策
幸運なことにもこは3週間ほどで元の生活が送れるようになりました。
その間も、何回か嘔吐をしたり、捻転斜頸がひどく出ていました。
散歩の際も首を傾げたまま歩くので、まっすぐ進むことができませんでした。
この間に家で行っていた対応を紹介します。
- できるだけもこが一人にならないようにする
- 歩くのに邪魔になるものを片付ける
- 歩くときに胴着を使用する
- 首を冷やさないようにする
- 首のマッサージをする
- ご飯を柔らかくする
- 柔らかいマットを使う
できるだけもこが一人にならないようにする
我が家では普段お留守番時は自動給餌機を使用しています。
しかし、この時のもこはまっすぐ歩けなかったので、物にぶつかって怪我をしてしまいます。
家族で相談して休みをずらし、できるだけもこが家で一人にならないようにしていました。
歩くのに邪魔になるものを片付ける
何とか一人で歩けるようになったあとも、ふらつきはしばらく残っていました。
躓いて転んでしまわないように、もこが歩くスペースにはものを置かないようにしていました。
歩くときに胴着を使用する
もこは家の中だとうんちができません。
そのため毎日の散歩は必須だったのですが、まっすぐ歩けずぶつかったり転んだりしていました。
そのため、ハニカム胴着を購入し支えながら散歩をしていました。
![](https://mocodayori.com/wp-content/uploads/2023/04/line_1536866337841386.jpg)
この時のもこはずいぶん捻転斜頸が出ています。
しかし、左右の重心動揺を胴着で抑えてあげるとずいぶんと快適に散歩ができるようになりました!
首を冷やさないようにする
根拠はありませんが急激な寒さで前庭疾患が発症しやすいというのをネットで見かけました。
そのため少しでも耳周りを冷やさないようにネックウォーマーを付けて散歩をしていました。
効果があったかは正直ハテナです。
首をマッサージする
捻転斜頸が強く出ていたため、良くなった時に筋肉にこわばりが残らないようにマッサージをしていました。
首筋の筋肉を緩めるようにさすったり、嫌がらない範囲で首を動かしたりしていました。
そのためか、捻転斜頸がほとんど残らず回復することができました。
ご飯を柔らかくする
ふやかしたご飯をマッシャーでつぶしてあげていました。
吐きもどしがあったためできる限り消化を良くするために行っていました。
ご飯をつぶしてあげるようにした後は、吐きもどすことが少なくなりました。
柔らかいマットを使う
発症後すぐはなかなか寝返りも打てないような状態でした。
寝返りを手伝ってもいましたが、床ずれができないように柔らかい布団に変更していました。
自分で寝返りができるようになってからは、自分で寝返りやすいように普段の布団に戻しました。
まとめ
前庭疾患の体験談のご紹介でした。
もこは幸い大きな後遺症もなく回復することができましたが、捻転斜頸などが残る子もいるそうです。
そのことを知って不安に思う方も多いと思います。
実際に私ももこが前庭疾患になった際には心配でたまりませんでした。
皆さんの愛犬が前庭疾患になった際に、もこの体験談が参考になれば幸いです。
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